第三脳室の解剖とmassa intermedia 視床間橋
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%89%E8%84%B3%E5%AE%A4#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Third_ventricle.png
- 脳室は、脊髄の中央の線状の空隙につながる、脳神経系の中央空隙
- 発生・解剖学的には、穴のない(トポロジー的にgenus 0の)三次元空間であるが、第三脳室が、ともすると、ドーナツ状に描かれることがあり、ドーナツの穴(脳室系が穴なので変な感じがするが、脳室系をドーナツの食べる部分と考えたときの、ドーナツの穴に相当す部分)が存在している
- 第三脳室の左右を占める左右の視床が触れ合う解剖学的構造になっており、視床間橋 massa intermediaと呼ばれる
- 視床間橋を占めるのは、ニューロンとニューロピルであって、axonではないようだ
- このような「ドーナツの穴」があるとなると、genus 0から、genus 1へとトポロジー的な変化を発生過程で起こす必要が出る
- 実は、この視床間橋は脳実質組織が触れ合っているだけでそこには、interhemispheric connectionはない、とされ、トポロジカルな穴ではないとのこと
- また、このmassa intermediaがきちんとできる(左右の視床が膨らんで接するに至る)ことは、発生解剖学的に「正しい」プロセスであるとされるが、実際には、この接触が生じないことがあり、精神科的症状の出現と関連があるとの報告もあるようだ