脳神経ネットワークの生理と薬理のメモ
ネットワーク
- 脳神経系は
- ネットワーク上の情報は
- ネットワークの構造という空間と
- 状態推移に関わる時間との
- 関数である
- 時空間関数~力学系
- ネットワークの力学モデルに関する文献をいくつか貼っておく
- ネットワーク上の情報は
www.sciencedirect.com
iopscience.iop.org(Stochastic differential equations for quantum dynamics of spin-boson networks)
arxiv.org
生理
-
- 多数の細胞によって構成される
- 膜電位を主な表現型とする細胞が多数ある(膜電位的細胞)
- 膜電位を主な表現型としない細胞も多数ある(非膜電位的細胞)
- 脳神経系全体の表現型は、
- その瞬時的表現型(判断・理解・感情表出等)は、膜電位的細胞の状態とその短時間推移として現れる
- その瞬時的表現型を取る傾向としての表現型(性格・気分・能力等)は、瞬時的表現型の確率密度分布として現れる
- 膜電位的細胞群は
- 膜電位の変化を惹起・抑制するネットワークを形成している
- ネットワークは解剖学的3次元空間中に、物理的に構成されている
- ネットワークの物理的連結は、膜電位的細胞の突起群の近接関係によって制御されている
- 近接関係にある細胞間では物質の放出とその受容体への結合と膜電位イオンチャネルとの関係、物質の分解・回収によって、膜電位状態の受け渡しが行われる
- 非膜電位的細胞はこの受け渡しに関与することでネットワークとその表現型に関わる
- ネットワーク力学的に次のような事項に時間的要素が関係する
- 膜電位的細胞の場合は
- その突起に沿った電気的状態の伝達速度
- 電位状態(活動電位・不応期等)の持続時間
- 非膜電位的の場合は
- 物質の産生・分解の時間
- 物質の放出・回収の時間
- 物質の拡散の時間
- 膜電位と物質の連携においては
- 物質による膜電位制御チャネルの状態変化惹起の時間
- 物質によるチャネルの状態変化にはいくつかの形式ある
- 物質とチャネルとの直接作用
- 物質とチャネルとの間に物理的に隣接した反応性物質リレーが存在する
- 物質とチャネルとの間に物理的に隣接していない反応性物質リレーが存在する
- 物質によるチャネルの状態変化にはいくつかの形式ある
- チャネルの状態惹起から膜電位変化までのタイムラグ
- 物質による膜電位制御チャネルの状態変化惹起の時間
- 膜電位的細胞の場合は
- 時空間関数~力学系
- ネットワークの力学モデルに関する文献をいくつか貼っておく
- 多数の細胞によって構成される
www.sciencedirect.com
iopscience.iop.org(Stochastic differential equations for quantum dynamics of spin-boson networks)
arxiv.org
-
- 多数の細胞によって構成される
- 膜電位を主な表現型とする細胞が多数ある(膜電位的細胞)
- 膜電位を主な表現型としない細胞も多数ある(非膜電位的細胞)
- 脳神経系全体の表現型は、
- その瞬時的表現型(判断・理解・感情表出等)は、膜電位的細胞の状態とその短時間推移として現れる
- その瞬時的表現型を取る傾向としての表現型(性格・気分・能力等)は、瞬時的表現型の確率密度分布として現れる
- 膜電位的細胞群は
- 膜電位の変化を惹起・抑制するネットワークを形成している
- ネットワークは解剖学的3次元空間中に、物理的に構成されている
- ネットワークの物理的連結は、膜電位的細胞の突起群の近接関係によって制御されている
- 近接関係にある細胞間では物質の放出とその受容体への結合と膜電位イオンチャネルとの関係、物質の分解・回収によって、膜電位状態の受け渡しが行われる
- 非膜電位的細胞はこの受け渡しに関与することでネットワークとその表現型に関わる
- ネットワーク力学的に次のような事項に時間的要素が関係する
- 膜電位的細胞の場合は
- その突起に沿った電気的状態の伝達速度
- 電位状態(活動電位・不応期等)の持続時間
- 非膜電位的の場合は
- 物質の産生・分解の時間
- 物質の放出・回収の時間
- 物質の拡散の時間
- 膜電位と物質の連携においては
- 物質による膜電位制御チャネルの状態変化惹起の時間
- 物質によるチャネルの状態変化にはいくつかの形式ある
- 物質とチャネルとの直接作用
- 物質とチャネルとの間に物理的に隣接した反応性物質リレーが存在する
- 物質とチャネルとの間に物理的に隣接していない反応性物質リレーが存在する
- 物質によるチャネルの状態変化にはいくつかの形式ある
- チャネルの状態惹起から膜電位変化までのタイムラグ
- 物質による膜電位制御チャネルの状態変化惹起の時間
- 膜電位的細胞の場合は
- ホルモンとの関係で言えば
- 脳神経系の情報伝達が
- ホルモンはエンドクリンなシステム
- 言い換えると、以下のような情報システム
- 物質による
- 脳神経系の空間に関して、局所性を排した
- 脳神経系の局所性を排した空間とは
- 脳神経系はBBB(Blood-brain barrier)によって、非脳神経系と(水溶性物質に関して)隔離されており、水溶性物質はトランスポータ・チャネルによって制御されている
- したがって
- 非脳神経系と連結した脂溶性物質の空間
- 非脳神経系から隔離された水溶性物質の空間
- 制御された連携が
- ある物質の場合
- ない物質の場合
- 制御された連携が
- また、BBB制御は、生理活性物質自体とその前駆体・分解産物の通過を別途制御しており、前駆体・生理活性物質・分解産物は化学反応の濃度依存的平衡の制御を受けることから、エンドクリン活性物質のみを対象とせず、その化学反応系との関連の文脈で考える必要がある
- 言い換えると、以下のような情報システム
- 多数の細胞によって構成される
-
- BBBとは、血管系は脳神経系の外側であることを意味するから、脳神経系内の非局所的空間は、脳神経系の細胞外空間のこと
- Nuero-hormonal regulationについては:
-
- 非脳神経系に取り込まれる食事性物質とNeurotransmittersとの関係については:
ミクロ薬理
- 身体という系に物質を与え、その結果、(脳神経系)の機能が影響を受ける様子を記述することが「薬理」的説明
- 脳神経系(髄注など)を除けば、BBBを考慮することが必須となる
- この記事では非脳神経系に物質を投与することを対象とする
- 投与薬理物質の非脳神経系動態
- 投与物質(もしくはそのderivatives)のBBB通過
- BBB通過後の投与物質(もしくはそのderivatives)の脳神経系コンパートメント内での動態
- 投与物質から薬理活性物質への変換(もし必要であれば)
- 脳神経系内細胞外空間での薬理活性物質の濃度と動態
- シナプス局所における濃度と動態
- 受容体に対するagonist, antagonist特性
マクロ薬理
- in vitro的に薬理活性物質をすることは物質の働きを理解する上で重要であり、それをミクロ薬理とでも呼んでおこう
- ただし、脳神経系細胞外空間に投入された薬理活性物質の局所濃度を制御することは、(基本的には)できない。これは、脳神経系薬理に限らず、いわゆる薬理・内科的アプローチの特性
- したがって、薬理活性物質がagonist, antagonist 性質を有する受容体の脳神経系空間中の分布が、脳神経系全体への薬理作用を規定する
臨床薬理
- 臨床薬理の主目的は、(脳神経系の)表現型を薬物投与によって改変すること
- 脳神経系全体の表現型は、以下のように分けて考えた
- その瞬時的表現型(判断・理解・感情表出等)は、膜電位的細胞の状態とその短時間推移として現れる
- その瞬時的表現型を取る傾向としての表現型(性格・気分・能力等)は、瞬時的表現型の確率密度分布として現れる
- 薬理作用は長時間作用を基本とするから、「瞬時的表現型を取る傾向としての表現型」の確率密度分布を改変することが基本(のはず)
- 脳神経系全体の表現型は、非常に多数の細胞全体によって決まるから複雑
- この複雑な表現型に対して、「病的表現型」の語彙は乏しい
- 高次脳機能については以下にも書いたが、
ryamada22222222222.hatenadiary.jp
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- 記憶,思考,見当識,理解,計算,学習,言語,判断,認知能力(判断・思考~情報処理全般),情緒易変性,易刺激性,無感情,社会的行動の粗雑化,複雑性注意,遂行機能,学習・記憶
言語,知覚的運動 perceptual motor,社会的認知, などとなっている
自己免疫疾患とのアナロジー
- 膠原病・自己免疫疾患は、免疫系の病気
- SLE、強皮症、多発筋炎など、いくつかの病名があるが、オーバーラップしているように見える患者さんもいる
- 複雑な表現型を持つ系の不具合にはいろいろな場合があり、それがどのような表現型としてとらえられるかがブラックボックス化しているという意味で、脳神経系の高次脳機能障害という表現型とよく似ている
- ステロイドがたいていの自己免疫疾患の活動性抑制に有効であるのは、高次脳機能障害のうちの脳機能亢進性症状に、抑制性薬物がおしなべて有効であることのアナロジーとみなしてもよいだろう
- SLEにかなり特異的に効く薬物がある(エンドキサンなど)。免疫抑制剤にも、細胞性免疫特異的なものなどがある。これらは、高次脳機能の場合には、選択的受容体薬のアナロジーなのかもしれない。